昨年10月12日に開催された大阪産業創造館さんのスタートアップトークフェスティバルに参加させていただきました。当日お話しさせていただいた内容を抜粋してお届けします。
時間短縮社員が働き方を変え、社会を変えていく。そんなお話です。

 

障がい者就労継続支援事業とは?

今回ご紹介するのは僕が通算3つ目の会社の方をやることになったお話しについてです。
障害者手帳を持っている方だったり、難病の方だったり、普段中々定職につきづらい方を対象に、障がい者就労継続支援事業というのをやらせていただきました。

例えば身近なケースでいうと、企業さんで働いていてうつ病や癌などの病気で一度休業された方が復帰するのは実際正直難しいところがありますよね。
そういう方のために少なくとも協定賃金がもらえるように、最低賃金がもらえるように、出来ればもっとステップアップ出来るように、さらにさらにいうと、また企業さんに復職していただいたり、うちにもグループ企業がありますのでその中で一般雇用の道筋をつけれるようになればという形で、給料をもらいながら次のステップへ行くような形の支援事業をしています。

 

IT企業で残業時間ゼロ!?

事業の内容としましては、チラシやお客様向けの通信紙といった広告デザイン、ホームページ作成や動画などのウェブコンテンツ作成、iPadやiPhone、Macで使うアプリケーションの開発を行っています。

一般的にデザイン、インターネット、アプリ開発等、いわゆるIT企業というのはブラック業種というイメージが強いかと思います。
寝袋が置いてあったりカップ麺が積んであって、仕事が終わるまで帰れない。
僕がトライしたかったのは、それを敢えて残業時間ゼロでやりたいということです。当然幹部も残業ゼロです。早出も禁止です。早く出たら強制的に30分早く帰らせます。そういう形で運営しています。

 

従業員ファーストというけれど・・・

どこの会社でも従業員ファーストということを考えておられると思います。
しかし大抵は売上利益をどうしても上げなくてはいけないので、お客様の無理な要求を聞くばかりに最終的には従業員に過度な負担を渡すことになるんです。
それが大きな日本の問題点であって、変えなくてはいけない改善点だと思います。

うちではおかげさまでいくつか会社があるので、売上利益はそんなにリアルには求めていません。お客様も僕のビジネススクールの卒業されている方がメインです。つまり僕の事情をよくお分かりです。
ホームページの契約をしてくださるご注文をいただいた際、僕は必ず確認します。
「納期守れないですがいいですか?」
「いいですよ」
と言ってくれる方しか契約しない、ということにしています。そうすることによって極力従業員に納期の負担がかからない、というような運営を求めています。

 

障がい者事業所は安い単価で仕事を受けなくちゃいけない!?

よくあるのが障がい者関連事業があると、なぜか健常者より安い単価で受けなきゃいけないという不思議な重圧があるんですね。例えばパン1個作るのも、軽作業ひとつやるのも、なぜか健常者がやっている会社より安く受けなきゃいけない。
でもそれって関係ないですよね。というか同一賃金、同一労働ですよね。あってはいけない事が当たり前のように通っている訳です。

そうならないようにするために、うちは社外的には障がい者がやっていますという言い方は極力していません。実情を知っている人はたくさんいますが、極力そういう言い方はせずに、短時間勤務の社員が20人程いるという言い方をしています。
1日4時間、短時間中心の社員がほとんどです。全員が毎日来れるという綺麗事は言いません。
でもそれ以外は極力ハンデがないという形でやらせていただいています。お客様には納期ではご迷惑をかけますが、クオリティではご迷惑をかけません。

 

短時間勤務が社会を変える!?

短時間勤務の社員だけがいてクオリティの高い仕事をする、これってこの国でこれから必要な働き方のモデルじゃないですか。僕がコンサルティングをする中で、中小企業の支援先にもこのモデルを結構導入させてもらってます。

例えば製造業、リフォーム業などの労働集約型の会社では9時〜17時に仕事が終わるわけがないですよね。残業が当たり前なんですが、そこに短時間の労働力を入れてくださいという事をかなり強力に進めています。
仕組みを変えればいいんです。
別に9時〜17時に働いてなくてもお客さんは怒りません。昼間の時間に全ての業務を集中すればいい、という形で短時間勤務の人が活躍できるようにどんどん変えていきます。
そうすると何が起こるかというと、僕たちのクライアントが一社変われば、従業員さんが10人いるなら10人だけ幸せな働き方が出来る。今まで働くことを諦めていた人が、当たり前な給料をもらい活躍する事ができる。そういう風に変わっていけるようにしています。

そういう会社が一社でも増えて、中小企業全体が変わっていけば、当然社会が幸せな社会になる。やらしい言い方をすると納税者が増える、社会保険も納めてくれる。みんなが守られていく社会になる。
僕たちはすでにビジネススクールのメンバーさんを通じて、多くの仲間とこの活動を通じています。それは単なる障がい者事業ではなく、この社会全体の働き方を変えるという一つの目標の中でやっています。
そしてこの活動が、「こんなんやってる人いてるよ」という形で広がっていけば、ご協力やご支援をいただける機会ができるかなと信じています。